中国茶に魅せられて。
中国茶のひとつ、青茶を飲む機会をいただきました。
青茶は旧名称で、今の名前は烏龍茶。よくペットボトル飲料として見かけるあのお茶です。
もちろん烏龍茶は飲んだことがあるのですが、きちんと、丁寧に入れていただいたものを飲むのは初めてでした。
主催の花咲ともみさんは、一度しかお会いしたことがなかったのですが、共通の知人も多く一度ゆっくりお話しをしたいと思っていたお方です。
なによりも、『心を整えるお茶会』と銘打っていたのが気になっていました。
ともみさんの本職はメンタルトレーナー。
どのように心を整えるのか、とっても気になったんです。
何故、中国茶を飲むのが「心を整える」と繋がるのか。
全くわからないまま参加しましたが、帰る頃には、中国茶の心を整える力をまざまざと見せつけられることとなりました。
【中国茶の勉強から】
案内された場所には、大きなテーブルの中央に、茶器。椅子ごとにお菓子とプリントが置いてありました。
まずは少しだけ座学です。
中国茶は大きく6分類されます。有名どころは烏龍茶(青茶)、紅茶、緑茶…。
色の名前が印象的ですね。お茶は全て同じ葉っぱです。
では、何で分類するのか。
それは発酵具合です。
お茶の木は、葉っぱを木から取った瞬間に発酵が始まります。どれ位発酵をさせたかで分類しているそうです。
この日の題材は、烏龍茶(青茶)でした。
烏龍茶と言っても、その種類もたくさん!
その中から、ともみさんが厳選してくれた2つをいただきます。
1つは、ミネラルたっぷり!岩肌で取れた「岩茶」。
もう1つは、烏龍茶の王様とも言える、一般には流通していない大変珍しい「梨山陳年烏龍茶」
【豪快さと、繊細さと】
さて、いよいよ、ともみさんにお茶を淹れてもらいます。
まずは岩茶。
袋から出てきた茶葉は、濃い藍色というか、群青色のような黒に近い青でした。
旧名が青茶というのも納得です。
香りはしますがそれほどではありません。
初めて見た中国茶の淹れ方は豪快!!
色んな流派があるそうですが、お湯は基本的こぼす!!
茶葉は測りません。
目見当です。これくらいかな〜?もう少し入れようかな〜??
全て自分の感覚です。
茶葉を磁器の急須に移したら、蓋をして、少し振ります。振っただけなのに茶葉が喜ぶのかな?振る前と香りが違うんです!
その匂いを嗅がせてもらってから、豪快にお湯を注ぎ、蓋を閉めて、その上からお湯をかけて蒸します。
ですので中国茶はお湯をこぼすこと前提の台の上で行います。
豪快に水が滴り落ちていきます。
う〜〜ん、そろそろかな?
ともみさんが呟いて注ぎ始めました。
時間も測りません(笑)
磁器なので中の状態もわかりません。
ここも、感覚でやっているようでした。
豪快さと、自分の感覚に頼る繊細さが、中国茶の魅力の一つなのだと思います。
一煎目を、まずは一口…。
今まで、感じたことのない飲み心地でした。
香りが口の中に広がっていきます。
そして、本当に不思議なんですが、口の中にとろっと入ってきたお茶は、のどを通す前に口の中で吸収されていく印象です。
飲み込んだ記憶が無く、気がついたら口から無くなっていた…。
【顔を出し始めたお茶の力…】
飲んだ瞬間に、ともみさんが
「今日のは美味しく淹れられました。」
とおっしゃいました。
なんでも、お茶にとろみがつくのが、ひとつの目安とのこと…。
どうやらこの茶葉だからとろみがついたわけではなようです。
実は、このお茶の葉を使ったお茶会は今月だけで数回行われていました。
初めて淹れるお茶では無いのに、毎回違うようです。
全て感覚でやっているから当たり前?
いえいえ、きちんと測って美味しくなるなら、分量も時間もきちんと測ると思うんですよ。
私は思わす尋ねました。
何がお茶の上手い・下手を左右するのですか、と。
答えは…。
心です。
淹れるときに、ネガティヴな気持ちで淹れても美味しく無い。
かといって、美味しくなぁれ、と淹れても美味しく無い。
どれだけ『無』の気持ちで淹れられたかで決まります。
上手な先生だと、淹れた人の感情もわかるんですよ。
今、こんな気持ちじゃなかった〜?って
この話しを聞いた時、私の何かが反応しました。
それは、中国茶が私の中に染み渡ってきた証拠であった気がします。
淹れる人の心を映し出す不思議な中国茶が…。
確実に私の心にも作用し始めました。
ともみさんの流派では三煎目までいただきます。
次の二煎目では、どんな変化が起こるのか。
そして、烏龍茶の王様、陳年烏龍茶の実力とは?
更には、飲み手である、私の心の整い方とは…。
長くなったので、明日に続きます。
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